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真空包装機を作りました。 (2005/3〜)

・はじめに・

真空パックが家でできたらいいなぁ、と、それは長年の夢でした。
しかし、一度に大量(4袋ほど)にパックできるものといえば、新品で百万円以上もする機械、こんなもんとても手が出ないし、お得意のオークションで探してもめったに出てこない。たまにあっても、使えるかどうかわからんようなシロモノが何十万円もするし、いっこだけしかパックできないおもちゃみたいなものでも、30万円かぁ…。

ということで、このさい作ってしまおうということになりました。

そんなもん作れるのかって?
原理はそう難しくないですが、それを現実のものにするにはかなり大変でした。構想から完成まで2年以上かかりましたし…。やはり高いだけのことはあります…。 これは、我が家のプロジェクトXですな…。

 

・まず、どんなものにするか?・

1.真空パックができること。(あたりまえやん)
2.操作が簡単で安定していること。(誰でも操作できるように)
3.うちで使っている袋に合う大きさ。(袋にあわなんだら意味が無い…)
4.安く作ること。(なんせこれがいちばん大事)

とまあ、こんなかんじでしょうか。

 

・設計・

じぶんが自作する場合、設計図はほとんどの場合ありません。大体こんな感じ、というラフなスケッチはあったりしますが、細かいところはやってみてのお楽しみ(?) そんなんですから、どんなものがいるかとか正確なところはわからんのです。
電気配線に関しても、「回路を組んで必要な部品を調達」が普通でしょうが、うちのばあい、「その辺にある(格安で手に入る)ものに合わせて回路を組む」ので、やってみないとわかりません…。
ダイヤグラムというか、チャート図みたいなのは書くときもありますけど。 ですから、できてみたら思ったより大きさがぜんぜん違ったり、シンプルなはずがややこしくなたりというのはいつものことです。

今回の機械の作動の流れは、

1・袋を台に乗せて、
2・ふたをかぶせると、
3・真空ポンプが作動開始して、
4・設定した真空値になったら、
5・シール部分を密着して、
6・ヒーターを加熱してヒートシール
7・しばらく保持してさましたら、
8・開放する

という手順です。

これを、操作的には「ふたをする」だけすれば後は自動で動作するようにするのが目標です。
けど、それらをどうやって自動化するのか?? いちばんの問題は、シール部分。どうやって、手の届かない、それも真空状態の密室の中でヒーターに袋を力強く押さえ付けることができるのか? その方法をめぐって二転三転。

 

・材料・

ということで、とりあえず絶対にいる部品、いりそうな部品を、その辺にあるジャンク箱やオークションから探します。 しかし、今回は使えそうなジャンク品はあまりなくて、ほとんど購入することになりました。


(左上)プッシュスイッチです。かなり容量の大きいもの。プッシュONタイプでしたが、非常停止用は改造してプッシュOFFにしました。
(右上)リレーと端子台。リレーは、作動電圧が12V、100V、200Vと必要で、ほとんど箱買いしました。そのほうが安かった…。
(右下)ソレノイドバルブ。もっといろんな種類が必要です。
(左下)ヒートシールの熱線とテフロンシート。けっこう高価。


(左上)降圧トランス。これは、200Vを100Vにするもの。ほかに、12Vにするための定電圧電源も必要。
(右上)これはブレーカーとリレーが一体になったようなやつ。
(右下)端子とかパイロットランプとか。
(左下)真空メーター。負圧なので針が左周りです。


(左上)リレーのソケット。これも箱買い。
(右上)リミットスイッチ。こんなにようけいらんのやけど。
(右下)これもスイッチですね。
(左下)そして、配管部品いろいろ。これはサイズもいろいろあって、全部で数十個は必要かも?

ほかに、肝心かなめなもの、それは真空ポンプです。これは、オークションで手ごろなものがあったので手に入れましたが、組んでみると容量が小さすぎて役立たずでした…。再度探し、今度はもっと強力なものがあったのでそれを使うことになりました。
あと、ボディを作る鉄板は鋼材屋さんで買ってきました。

台(チャンバー)の部分になる鉄板は、真空に耐えられるようにと思い4mmほどの鉄板にしましたが、これじゃ耐えられませんでした…。(不圧でへこんでしまう)
ということで、バージョン2では9mmの厚みの鉄板で作ることに…。
ほかには必要になったときにホームセンターで色々と買いました。

 

・組み立て その1 (ボディ部分 鉄工作)・

まず、ボディ部分の組み立てです。最初に置く台を作ります。 鉄板や角パイプを切り、溶接して作ります。 大きさは、ヒートシールのヒータの長さに合わせて作ります。 (こんなんやから図面は引けません…)


(これは乗せる台をひっくり返したところ)  


(Lアングルで足を立てて組み立てていきます)

水分がたまらないようにちょっと前傾させています。 キャスターもつけました。
この時点ですでに重い…。  


( チャンバー部分)

チャンバー部分ををつくります。これはバージョン1。作っているときは思わなかったけど、かなり大きすぎて失敗作になります。
これの鉄板の厚みは4mm、補強財(中央にあるLアングル)を付けてもへこんでしまいました。  


(なんとなく概観が)

チャンバーを開けた時に後ろにひっくり返ってしまうことが判明、足を後ろに伸ばしてこけないようにしました。(構想よりだんだんでかくなる…) そして、スムーズに開閉するよう、リンク式にしました。画像にはありませんがバネとショックアブソーバーをつけ片手で楽に開けられるようにました。

ショックアブソーバーはクーペフィアット用。交換して捨てずにほったらかしにしてあったものがあり、それを利用。あるもんは使わなければ…。 しかし、こういう機械の値段が高いわけが、こうやって作ってみるとわかります…。なかなか一筋縄ではいかんところだらけ…。開発費がかかるぞ〜。

チャンバー部分は、まあいえばタダのふたなので、蝶番をつければいいだけに思えますが、間にパッキンがあるんですよね。空気が漏れないように…。しかも、かなりの高真空にしなければならないわけで、そのパッキンもほとんどつぶれてしまうわけです…。
となると、蝶番部分の支点が遠いほうがいいわけです。近すぎる場合、真空時の状態で支点を決めてしまうと、開放時からふたを閉めるときにとても人力では密着できなくなります。(パッキンの厚みがあるので)
といって遠すぎると、開放時にまた後ろにひっくり返りやすくなるわけで、このへんのバランスが難しい…。 たかが蝶番1つ付けるだけでこんなに悩むとは…。

ちなみに、パッキンもゴム系、ウレタン系、シリコン系など、5種類ほど試しました。気密性があって弾力性もあるけど、厚みは少なく、変形も少ないなどというものはなかなか見つかりませんで。

 

・組み立て その2 (シール部分)・

次はシールの圧着部分。 これが最大の難所。 最初はソレノイドで押さえつけようと思ったのですが、思うように力が伝わらず、その上、メカ的にかなり複雑になってしまうし、電線を何本も通さなくてはならなくなるので真空時のリークも心配やし、ということで失敗に終わりました。

で、どうやったかというと、自転車のタイヤチューブを使いました。 仕組みはこうです。

タイヤチューブをチャンバー内に入れたとします。
そうすると膨らまない状態でチャンバー内にいるはずです。
そして、そこで真空状態のままでチューブの口を大気開放すればそうなるか?
そうですね、一瞬のうちに膨らむはずです。

この原理を応用して、押さえつける金具の底にタイヤチューブをしのばせ、開放口をホースで外に出し、 そこにソレノイドバルブを付けます。
その後真空状態でバルブをopenすると大気開放されてチューブがふくらんで金具が押さえつけられるわけです。 シンプルで確実なこの方法でいきましょ〜。
(でもこの方法は失敗します。詳しくは後半で)  


(フタ部分の横に長い部分が押さえつける部分で、その下にチューブがあり、赤いホースで外につながっています)  


(これが押さえつけられるの図。下のほうの薄い白い板の間に袋が挟まります。その上がアルミ板で、その上の黒い部分が膨らんだチューブです。セルフタイマーで撮りました。真空状態でも写真は撮れる…。(が、このあと壊れた…))

そして、お手軽にふたを閉められるようにリンクを調整し、バネ位置を決め、メカ的にはとりあえずOKとしました。
次に、シール部分の電気配線に入るわけですが、まず最初にシール部分の設定などを決めなければなりません。
今ある、非真空パックの包装用シーラーを解体したところ、5mm幅のヒーターで作動電圧は約40V、時間は約1秒とほんの一瞬でシールできます。


今回のは、これより幅は太いヒーター(10mm)で、長さも長い。電圧は危険なのでそう高くはせず、時間を長めでいこうと思い、倍ほどの時間で実験しました。
しかし、なんと、一瞬で黒焦げになるくらいの熱を持つヒーターではないか。ちょっと恐ろしくなって1秒足らずでやっても電圧が高すぎるのか、うまくいかない。
何回か試行錯誤の末、適切と思われる電圧と時間を見つけることができ、いざ、ほんとに真空パックができるかどうか試してみました。

が、あれれ?ぜんぜんくっついてない。
ヒーターもほんのり暖かい程度のようす。(実際触れないし見えないのであくまで想像です)
おかしい。こんなはずは無い、と非真空でやってみるとうまくいく…。ん〜、どうもわからん。 と、色々と調べてみたら、なんとなく原因がわかってきました。

それは、真空状態では熱の伝達が極端に悪くなるということ。
魔法瓶なんかがその応用ですね。よく「真空断熱」とかいいますが、それだったようです。
ということで、今度は真空状態で適切な電圧と時間を見つけなければなりません。
いったい何枚の袋がゴミとなってしまったでしょうか。 こんなに難しいものだとは。たかがシールで。

と、大体ここまでで1年以上は経過しています。といってもそればかり考えている訳ではありませんが。

 

・組み立て その3 (電気配線)・

ちょっと到達真空値に疑問があるものの、このままじゃいつまでたっても進まないので、次なるステップ、電気配線にかかります。 まず、電力供給は3相200Vで、真空ポンプと一部のソレノイドバルブ、リレーの駆動、次に、100Vに落として、これまた一部のソレノイドバルブ、リレーの駆動、そして次に40〜60Vに落としたものがヒーターへ、最後に安定化電源で12Vに落とし、それはデジタル真空計というふうに、これもすべて現物合わせな配線のため、こんなややこしいことになってしまいました。ほんとうは、動作電圧もどれかに決めたかったけど…。

でも、リレーを使って駆動する物がほとんどなので、それが12Vだろうが200Vだろうがあまり関係ないんやけど。
ただ、ソケットに間違えてリレーを差し込まないようにせねば。

順を追って配線してゆきます。そして、その都度作動させるものを考えながらつないでいきます。

最初に書いた流れに沿うと、

1・メインスイッチを入れる
2・袋を台に乗せてふたをかぶせると、→真空ポンプのスイッチON
3・真空ポンプが作動開始して、→デジタルメーターが作動
4・設定した真空度になったら、→デジタルメーターが12Vを出力
5・そのままの状態で、シール部分を密着して、→まず、タイヤチューブ開放のバルブが開く
6・ヒーターを加熱してヒートシール→数秒後、ヒーターを加熱し設定時間でOFF
7・しばらく保持してさましたら、→タイマー設定でそのまま保持
8・開放する→大気開放バルブをON
9・扉が自動で開く→ すべてOFF

ということです。

これって、シーケンサがあればもっとシンプルに簡単にできたかもしれんけど、まあ、昔ながらのリレー制御でええわ。(というか、それしかよう組まん…)


(とりあえず仮配線)

けど、また問題が。 デジタルメーターのアウトプットが設定真空値になったらDC12Vが出るはずなんやけど、真空状態が不安定なため、出たり出なかったり。
そして、一度出たはずが、ふとした拍子に落ちてしまったりで、それと連動したその後の動作が連続しないのであった。
これじゃあかん、と、きゅうきょ自己保持回路を追加して、とにかく一度でも12Vが出力されれば、あとはゆれがあっても、そのままGoという風にしました。

真空ポンプは、大きいものなので一気に吸引したら都合が悪いかも、と、勝手に思って、インバーター制御することにしました。 けど、これが正解で、ボディの作りの精度があまいせいか、それとも激安中古なためかわからんが、共振する速度があって、なんとそれが60Hz付近! そのままじゃ、使いもんにならんところやった。

うまくいきそうな周波数は50Hz付近で、これはやはり関東から来たポンプだから?? (ちなみに、50、60Hz共用です)

また、始動もソフトなスタートやし、なにより、巨大なモーターを小容量のスイッチで作動させることができるので、精神衛生上もよいです。


(でかい真空ポンプ…乾燥重量95kg+作動オイル大量で約100kgあります。おもて〜。値段も、新品なら70万円なり。たけ〜。)  


(これがインバーター。実にいろんな設定ができ面白いのだが、今回は周波数変換とソフトスタートのみ)  

圧着時間、シール時間、冷ます時間はすべてタイマーで自由に設定できるようにしてお好みで調整は可能。


(以前にっきにも書いたがタイマー類大量。なぜかうれしくなってしまうのであった)  


(これが拡大画像。これにも種類がたくさんあって、接点の作動方式が違うのである)  

それと、いらんおまけとして、カウンターを付けた。何回作動させたか一目でわかるぞ。けど、そんなもんわかってどうする??

それに、いちおう安全対策として、復帰ボタンを押すまで作動しないタイプの非常停止ボタンを、ど〜んと見やすいところに取り付けました。
また、水物を扱うので、漏電対策もしておきました。


(操作部分。と言っても触ることはほとんど無いと思われる…。タイマーがシール時間設定、赤いボタンが非常停止、その下がデジタル式の真空計、その横がカウンター。上のランプは工程順に光る予定)

さて、ここまで出来て、また作業は中断します…。

 

・組み立て その4 (作り直し)

約半年後にぼちぼち再開するんですが、その間、真空圧を上げるためにはどうするか、色々と思案を重ねます。 やはり、工作精度の低さか、最終の真空圧がいまいち上がらないんです。
タオルなど、中に空気を多量に含むものなら、見た目もバッチリにパックできるのですが、まったく空気を内包しないものはダメなんですね。

ということで、いくら見てもどこから漏れているのかわからないし、ひょっとして薄い鉄板の変形でそうなるのかもしれないとも思い、けっきょく上半分を作り直すことにしました。
引く途中、ボコンボコン音がするし…。(どこか無理な変形してるらしい…) あてずっぽうで作ったので、内容積も異様にでかかったと思われます。しかも、変形するほど薄い鉄板で。

ポンプが大きくても、内容積はできるだけ少ないほうがいいですもん。
それで、今度の鉄板は厚さ9mmという分厚いもの。
これなら、底板部分も補強など一切無しの平板でOK、工作も楽、かな? ということで、チャンバー部分も、最大15cmほども高さがあったものを5cmまで低くしました。

しかし、この中に、シール部分の可動装置を入れなければなりません。 今までのものを改造し、高さ8cm以上あったものを、3.5cmまでに小さくすることができ、なんとか5cm内に収めることができました。


(鉄板から、赤い鉄棒までが高さ5cmです。Lアングルと、その上の木の間に袋が入ります)  


(そして、これが新しいフタ部分、向こうに見えるのが旧バージョン、こうやって見ても前のがでかいのがわかります)  


(取り付けたところ。ただ、このままじゃフタを開けるのに重すぎるので、リンクのバネレートの変更が必要)

またまた問題…


とにかくフタが重過ぎます。小さくなったのに、分厚いから50kgくらいはありそう。それを開け閉めするのに、今までの取り付け方だと上に書いたようリンク機構のバネレートを変更しなければなりません。
まあそれはバネを追加するだけでよかったのですが、何回か開け閉めしているうちにフタがきっちりと閉まらなくなってきた。 ん?なんで?と思ったら、重すぎて、蝶番を溶接した底板がゆがんできています…。

まさか、こんな分厚い鉄板がゆがむとは思っていなかったのでびっくり。これじゃいかんので、蝶番を底板から外し、ボディに取り付けるようにして、底板はフローティング構造(こう書くとかっこいいが単に置いているだけってヤツです)にして、「フタを底板にかぶせる」のではなく、「底板が吸い付いてくれる」ようにしました。


(イメージ図)

これで大丈夫でしょう。
しかし、バーナーであぶって、たたいて、と、ゆがんだ鉄板のひずみを取るのが難しかった…。

次なる問題…

今までの設計では、「設定した到達真空値まできたら」すぐに次なるステップに入るように設定していたのですが、どうもこれじゃいかんようだ。
新しくなったチャンバー部分は、さすがに2回目の製作とあって、漏れが少なく、スイッチを切ってもしばらくは真空度が変わりません。おおっ、上でき〜。今までは、すぐに大気圧になってたけど…。悲…。

しかし、到達真空値は思ったほど上がらず、これはポンプの性能でしょうね。ネットで調べてみたら、市販の真空包装機のポンプでも、これに使っているより性能の低いものがありました。それでも、ちゃんと真空パックできるのだったら、どこかに仕掛けがあるはず?と思い色々と考えた。
で、その仕掛けですが、仮定の域を出ないんですが、真空時間ではないかと。

いままでは、設定真空値まで来ると、すぐに押さえてシールして、との工程に入っていましたが、真空度に達した状態でしばらく時間を置くといけるのではないかと。
さっそく、設定を変えてやってみました。
何秒待ったか数えてなかったんですが(意味ないね〜)、やってみると、真空度が低くても今までできなかった以上にきれいに引いています。
おおっ、これだったのか、と、タイマーを1個追加して回路変更。 真空状態で最大1分間保持できるようにしました。

・その次の問題…・

しかし、なぜかその都度ばらつきがある。
うまくいくときは、ほんとにピッタリ真空状態で、カチカチに固まっています。
が、とあるときには、まったくダメ。まったく引いていない。 これじゃ話にならん。
けど、なぜ?なぜ?なぜ〜? また煮詰まった。

もうあかんのか?いやいや、できるときにはできるんやから、真空環境は大丈夫ってことにしよう。
けど、なんでできるときと、そうでないときがあるのか?

何回か検証した結果、場所によって違うようだ。端っこやったらうまくいく。どう違うのか全くわからん。なんせ、チャンバーの中でどういう動作をしているのか見えないから歯がゆいなぁ。

まえ、デジカメを放り込んだら壊れちゃったんで、もうそれはようせんし。 シールを押さえる部分が怪しげな感じではある。
が、ほな、どうやっちゅうの?しかたない。

ばらしてみる。と、押さえる部分のタイヤチューブが最初からちょっと膨らんでいる。 ん?ひょっとして、これかも? ちょっとでも空気があれば、真空状態に引きずられていっしょに膨らんでしまうのでは?
そやから、袋の空気が吸われる前に口を押さえられてしまって、袋の中が真空にならないのでは?
端っこはOKだったというのは、チューブのバルブが真中にあるので、膨らみが少なかったのでは…?

うんうん、きっとそうだ! ということで、チューブの中も真空になるよう配管を追加し、シール前の押さえつけるときに真空を解除して大気圧になるように、電磁バルブを3ポートのものに替えました。

これで、試運転。
やった〜。
できたぁ〜。 ようやく満足のいくものになりました。


(イメージ図その2)


(無い部品は作る。こんな形のソケット類はないので必要なサイズを溶接した)  



(電磁バルブの下はチャンバー内のチューブにつながっています。右が真空用、左が開放)  


(本来は、パックする袋の中の水がたまってもいいように吸引側に付けるはずのフィルターでしたが、大気圧開放のミュート代わりに取り付けた。傾斜をつけたので、水分はポンプには流れない。と思う…)  

あとは、こんがらがった配線をきれいにして、全体のつくりの悪いところを手直ししていきます。

それに、リレーの接点にスパークキラーを取り付けました。

シールヒーターのリレーですが、大容量タイプでも流れる電流も半端じゃないようで、かなり火花が飛びます。これじゃ長持ちしないんで…。

ついでに30個もまとめ買いしたので他のリレーにもつけてしまおう。ちょっとめんどくさいが…。  


(きれいにまとめたところ。最初の頃とリレーの数、種類が多数替わってしまった。青いマメツブみたいな部品がスパークキラー)  


(こちらが電源部)  


(コントローラー部。タイマーがいっこ増えてスイッチの位置も変更、ランプの数も減りました)  


(内部。リレーはソケットに差し込んであるだけなので取り外し簡単。リセットスイッチは下を向いています)  


(エアー配管の一部。ポンプとホースの継ぎ目の金具がなかなか手に入らず苦労しました。値段もこんなもんで5千円以上するし…)  


(でかくてかわいい(?)アナログ真空計)  


(フタのリンク部。バネとショックアブソーバー)  


(これが外観)  


(ふたを開けたところ。乗せ台にはアルミ板を張ってます)  


(これが…)  


(こうなります)  


(肉もこんにゃくもOK!)

 

・まとめ・

最初にも書きましたが、原理自体はそう難しくないと思っていたので、「こりゃ簡単に作れるだろう」と思ったのが間違いでした。
やはり、難しかったです。
何回も「もうできない」「やめよう」と思いましたです。
しかし、その都度、よめはんが「出来るはずだから大丈夫」と、度重なる部品や材料の出費にもいやな顔ひとつせず応援してくれました。
感謝!

しかし、「見えないところで動くもの」を作るというのは、きちんとどういう動作をするのかを把握しておかなければダメなんですね。そのへんの知識に乏しかったため、「チューブも膨らまないだろう」と勝手に思い込み、また、自分に都合のよいように思い込んでいましたから。
そのチューブの件も、わかる人からしてみれば、当然のことでしょうし、ヒートシールの熱の伝わり具合も、わかる人にしてみれば、なにやってんの?ということだったでしょう。

それに、ちゃんと設計図、配線図を書いてから作れ、ってか…。
それでも、結果無事に出来上がってほんとよかったです。

 

・その後の改造など・

2014年の今、致命傷となるトラブルも無く使えています。
が、その間に変わったところを書き上げておきます。

・ヒートシール変更
40cmほどのやつを2本直列につないで1本にしていましたが、真ん中に継ぎ目があるので使いにくかったので1mほどの長いヒーターに交換しました。最初からこれが手に入ればよかったのですが、当時は手に入らなかったのです。
幅も太くなったので印加電圧(電流)の変更が必要になったのですが、トランスに限界があったのでそれはそのまま、シール時間を延ばすことによって対応しました。

・SSRへ交換
ヒートシールのヒーターへの電流の入り切りのリレーですが、大容量タイプを使ってもスパークが出るのでスパークキラーを取り付けていましたが、耐久性に問題がありそうなので、SSR(ソリッドステートリレー=無接点のリレー) へ交換しました。

・断熱素材の変更
そのヒーターを固定している部分、およびそれを受ける部分(ようするに袋を挟みつける部分)の素材ですが、最初はコルクとか木材を使用していましたが、 ガラス繊維系の素材に変更しました。
耐熱・安全性にすぐれているで、ヒーターの加熱、冷却といった急激な温度変化にも狂いも少ないものです。

・サイレンサーの追加
大気開放時にサイレンサーとして使っていたエアフィルタを本来のフィルタとして使うように変更し、ちゃんとしたサイレンサーを追加しました。

・オイルミストトラップの追加
大気に含まれる真空ポンプのオイルを回収するのに、簡易なフィルターを使っていましたが油を回収できるトラップを取り付けました。

・ポンプ、配線一式を部屋の外へ。
動作中の音がやかましく会話もできないほどだったので、メカ一式を取り外し、部屋の外へ設置しました。これにより動作音がほぼ無音になりました。

・アワーメーター取り付け
作動回数を数えるカウンタは付けていましたが、別に真空ポンプの延べ作動時間を積算するアワーメーターを取り付けしました。 これでオイル交換のタイミングがわかりやすくなりました。